離婚したくない方へのサポート

はじめに

どれだけ円満な夫婦でも、結婚生活が長くなると離婚の危機が1度や2度はあるでしょう。

たとえば、妻が全く家事をしない、夫が浮気を繰り返す・・など、よくある話です。
ただ、離婚したいというわけではなくもう一度昔のように仲のいい夫婦としてやっていきたいという場合もあるでしょう。

そんな時どうすればいいのか、誰に相談するのが一番いいのか・・など、離婚したくない方へのサポートをまとめてみます。

離婚を避けるためにやるべきこと

冷静に話し合う

夫や妻から突然離婚したいと言われたら、冷静にいられないのは当然です。

また、離婚を切り出した側も当然冷静な気持ちでいないはずです。

離婚したいと言われて感情的になると、最悪の結果になりかねないのでまずは冷静に話し合うことが大切です

そのためにも、どんな状況になっても適切に対応できるよう情報を集め、その後話し合うという方法を取りましょう。

 

離婚したいと思われた理由を知る

誰でも、夫や妻から離婚したいと言われたらどうして?と思うはずです。

離婚したいと切り出した方にすでに好きな人ができているなど分かりやすいケースもあるでしょうが、思い当たることが全くない場合もあるでしょう。

まず、離婚の理由が明白な場合証拠集めを最優先に行います。

基本的に離婚の原因を作った方からの離婚は裁判上認められないと決まっていますが、もし調停や裁判となった場合重要となるのはその証拠です。

ただ、相手が離婚したい原因に見当がない場合はその理由を知る必要がありますが、直接聞いたところで納得した答えは得られないでしょう。

あなたの性格などで嫌なところをあげつらわれてしまい、嫌な思いをするかもしれませんが、冷静さを失わず受け止めるようにしましょう。

もし、離婚を切り出した方が隠れて浮気をしているなどの場合は本当の理由を言うはずもありません。

そういった場合は分からないように調べてみる方がいいでしょう。

調べても浮気などをしている様子がなく、こちらの落ち度や性格などで離婚したいということが分かれば、自分自身についてじっくりと振り返ってみることをおすすめします。

また、よく人のことを変えたいと思いがちですが、実際に人を変えたければ自分が変わらなければ話になりません。

自分の日ごろの行動や言動をしっかりと振り返っていただき、悪いところや反省するところがあれば改善しないと、夫婦関係を修復することなどできるはずもありません。

 

どちらにしても、離婚したい理由が分からないままだと、夫婦関係を修復することはできませんが、冷静さを失ったり取り乱さないように努めましょう

 

夫婦関係円満調停を起こす

さて、家庭裁判所では離婚だけを調停で取り扱っているのではなく、夫婦関係を修復させるための調停も扱っています。

これを夫婦円満調停と言い、離婚調停は夫婦関係調整事件として扱われており、調整事件には離婚調停円満調停の2つがあります。

どれだけ仲のいい夫婦であっても、冷静さを失ってしまい話し合いが不可能になってしまうことはよくあります。

ただ、その全ての夫婦が離婚したいと思っているわけではなく、夫婦関係を元通りにするため冷静に話し合う場として夫婦関係円満調停という制度が設けられているのです。

 

この夫婦関係円満調停の費用は離婚調停と同じで、切手や収入印紙などの費用数千円程度しかかからないので、費用が高額ということはありません

弁護士に依頼するとなると費用がかかるのは当然ですが、離婚調停のように弁護理に依頼する方はそう多くはないようです。

夫婦関係を修復するのに弁護士など代理の人に依頼するなど、本当に関係を修復したいのかと思われてしまうからでしょう。

ただ、調停という言葉だけで身構えてしまう人が多いので、法律の専門家である弁護士に依頼する方が得策だということは言うまでもありません。

この夫婦関係円満調停を起こす場合はその前に、自分の気持ちに素直になり相手ときちんと向き合うことが最も大切だということを理解しておきましょう。

夫婦関係円満調停を弁護士に依頼するメリット

では、夫婦関係円満調停を弁護士に依頼するメリットはあるのかと言うと、実際にメリットは多いと言えるでしょう。

たとえば、調停室に入る際付き添いとして認められているのは代理人弁護士だけと決まっています。
調停に一人で臨むとなると専門的な知識もなく心もとないでしょうが、法律の専門家である弁護士がいれば安心できるというのはこの上ないメリットではないでしょうか?

ただ、誰もが悩むのは費用を払ってまで弁護士に依頼するメリットがあるのかどうか・・ということでしょう。

これはケースバイケースで、話し合うテーマの数や難しさ、ご自分の収入などさまざまなことを考えた上で決めるしかありません。

一度弁護士に相談し依頼するかどうか考える・・というのがベストだと言えるでしょう。

 

夫婦円満調停から離婚調停へ移行もできる

夫婦間で話し合いを続ける中でスムーズに話し合いができれば、夫婦円満調停の申立てをいつでも取り下げることが可能です。

逆に、夫婦円満調停を進める中で離婚調停へと移行することも可能です。
話し合いを進める中でお互いの本音を言い合うわけなので、どちらに転がるのかは誰にも分かりません。

夫婦円満調停の本来の目的は夫婦関係を立てなおし、以前のような円満な夫婦に戻ってもらうことにあるので、実際に調停委員もそちらへと解決するように持っていくようですね。

 

まとめ

夫や妻に離婚を切り出されたものの、離婚したくない場合のサポートをいくつかお教えしました。

全く予想していないのに相手に離婚を切り出されたりしたらショックですよね?
ですが、その際取り乱して冷静さを失ってしまうと、さらに相手の気持ちはあなたから離れていくことでしょう。

まず大切なのは冷静になり、相手の気持ちを落ち着いて聞いてあげることです。

 

当事務所なら夫婦円満調停のサポートも行っています。

また、依頼するかどうか分からない・・という場合でも相談だけでもされてみてはいかがでしょうか?

みなさんが、昔のような仲のいいご夫婦に戻れるようお祈りしています!



監修者:弁護士法人西村綜合法律事務所 代表弁護士 西村啓聡
[経歴]
東京大学卒業
第2東京弁護士会登録、岡山弁護士会登録

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